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純粋に東洋医学(漢方)を学び実践したいという思いをもつ薬局の有志
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四季のボタニカルアートのご紹介

ボタニカルアートの薬草手帖 単行本

九州中医薬研究会の講師である正山 征洋 先生よりボタニカルアートをご紹介いただきました。

ボタニカルアートの薬草手帖 単行本
正山 征洋 (著)

■ケイヒ(桂皮)


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学名がCinnamomumcassia Blume でクスノキ科(Lauraceae)に属する常緑性高木です。
学名の由来はCinein(巻く)+amomos(申し分ない)で、桂皮が香り良く巻いていることから。
Cassiaは芳香の意味で、桂皮が香りの良い生薬であることを示しています。艶のある大きな葉が対生につきます。
夏に葉腋から花茎を伸ばし白緑色の小花を多数開きます。産地は中国南部、ベトナム、ジャワ島、インド南部等です。
桂皮は発汗作用が強いことから葛根湯や桂枝湯などに配合され、又、不安を治める作用を持っています。
スパイスとしての地位も高く、15~17世紀には桂皮を初めナツメグ、ペパー、丁子等を巡りスパイス戦争と呼ばれる利権争いが続きました。
冷蔵手段がなかった当時肉やその製品の保存にスパイスは必須でした。
本画は1800年代末にカーラーにより描かれたものです。
カーラーの画は植物形態が精密に描かれておりますので、生薬学の講義に使っていたことを記憶しています。

■ザクロ


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ザクロ科に属する低木です。初夏に美しい紅橙色の合弁花を開き、秋にはテニスボール大の果実を結びます。
中には多くの肉質の果皮に覆われた種子を内蔵します。果皮は甘酸っぱくて果実として食べられます。
特に中東や中国で好まれまています。樹皮にはアルカロイドのペレチエリン等、また多くのタンニン類を含有します。
ペレチエリン等アルカロイドは条虫駆除作用が強いので、昔は条虫駆除薬として用いていましたが、現在は使われることはありません。
樹皮の煎じ液でうがいをすると、喉の痛み、歯の痛み、口内炎等に効果があります。
学名のPunica granatum Linneが見られます。 Punicaはカルタゴの意で、 granatumは粒状の、を意味します。
本画は1700年中期、Turpinにより描かれたものです。

■シャクヤク


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生薬芍薬として、又、花卉用として広く栽培される落葉性の多年生草本です。
茎が直立し切れ込みの深い葉が互生に付きます。初夏に茎の先端から花茎を伸ばし赤、白、ピンク色の大きな美しい花を開きます。
「はにかみ」「慎ましやか」「恥じらい」等が花言葉です。根は芍薬として葛根湯や芍薬甘草湯等多くの漢方薬に配合されます。
「立てば芍薬座れば牡丹、歩く姿は百合の花」は女性の美しい姿を表現したものですが、何れも重要な生薬でもあります。

本画はEdward Stepにより1850年代に描かれたものです。ラテン語による学名のPaeonia officinalis のPaeonia はギリシャ神話の医薬Paeonに由来し、officinalisは薬用の、と意を持っており、重要な医薬品であることからつけられました。